初恋ウエディング~交際0ヵ月の求愛~
「全く」

お爺様は白いちょび髭を弄り、ため息をつく。

「お父様、お爺様、部屋に戻っていいですか?」

「まだ、話が終わっていないぞ。おい、眞彩…会社にイケメンは居ないのか?」
お父様が私を引き留める。

「いないワケではないけど・・・どうしてそんなにお父様もお爺様も私に結婚を勧めるの?」

「お前も適齢期だ。男の影は全くないし、心配なんだ」

「私に彼氏が居たら居たで心配するでしょ?お父様」

「まぁーそうだな」

「失礼します」

二人と話をしても平行線で埒が開かないと思い、書斎を出た。

結婚したくないワケじゃない。でも、柚希は今も亡くなった初恋の人を想っていて、結婚する気も本気で女性と付き合う気もない。

彼は自身の性処理係が欲しいだけ。

私が柚希と一緒に居る為にはセフレになるしか方法がない。
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