初恋ウエディング~交際0ヵ月の求愛~
夜は久しぶりに家族全員が揃って大きなダイニングテーブルを囲んで、私と柚希の婚約の祝福ディナー。

「柚希君、眞彩よろしくな」

「はい」

「まぁー飲んでくれ」
とお父様は柚希君の肩を抱き、瓶ビールをグラスに注いだ。
お酒には弱いクセに、調子に乗って飲んで、酔っ払っていた。
「ありがとうございます」

「桐生社長もどうぞ」

「眞彩をよろしくな・・・」
酔いに任せ、同じ言葉を繰り返した。
これで何度目だろう。
柚希は涼し気な顔で相手してるけど、内心は困ったいるかも。
「はい」

「お父様、酔ってるでしょ?もう飲まないで」

「いや、わしは酔ってないぞ。なぁ―柚希君」

「桐生社長、少し向こうで話をしましょうか?」
柚希が食事を中断し、腰を上げた。

「隣のリビングで休ませてくるよ。眞彩」

「ありがとう・・・柚希」


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