初恋ウエディング~交際0ヵ月の求愛~
俺は眞彩が来たので、再び病室に呼び戻された。

「眞彩、言われた通り印鑑は持って来たな・・・」

「はい、お爺様」

俺は眞彩の隣に腰を掛けた。
テーブルを挟んだ向こうに桐生会長の姿。
爺ちゃんはベットでカラダを起こし、俺達を見守っていた。

「証人欄はわしと祐早斗でサインした。後はお前たちのサインだけだ。須和田」

「はい、会長」

須和田さんはテーブルに俺と眞彩に向かって婚姻届の紙を広げた。

「お爺様、これって・・・」

「婚姻届けだ。
二人は桐生家と相馬家が親戚になる瞬間を見届けたいらしい。俺が先にサインするから」

俺が先にサインし、捺印した。

次は眞彩がサインし捺印。
「これで、親戚同士だ。祐早斗」

「やったぞ。捺」

俺達よりも爺ちゃん達の方が喜んでいた。

< 95 / 249 >

この作品をシェア

pagetop