初恋ウエディング~交際0ヵ月の求愛~
あんな薄い紙きれで、俺達は法的に認められた夫婦になった。
不思議なモノだ。

眞彩と言う新しい家族で、世帯主になった。
眞彩は幸せを噛み締めたように口許に笑みを浮かべ、バックに印鑑を仕舞った。

「明日、相馬社長には朝一で報告するわ。柚希」

「父さんや母さんには俺が報告する。眞彩も両親の方をお願い」

「分かったわ」

「岳たちにはわしが言うから・・・眞彩は早く家を出て、柚希君と住むんだ!」

俺と眞彩は顔を合わせる。

「柚希と一緒に??」

「夫婦が離れて暮らしてどうするんだ?」

「・・・分かりました。眞彩と二人で話をするので、失礼します」

「結婚披露宴の場所は既に予約しているからな・・・柚希君に眞彩」

俺達は絶句した。

「『ドラゴンホテル・東京ベイ』だ!!」

爺ちゃんのコトもあるし、悠長には探してられないと思ったけど、既に会場は決まっていた。
俺達の結婚は桐生会長に仕切られていたーーー・・・



< 97 / 249 >

この作品をシェア

pagetop