光の少女Ⅴ【決戦編】
「あそこだ!」
そう言って風夜が指した先には、空と一体化したように男の顔があった。
『こうなったら、この空間ごと押し潰してやる』
言葉と共に空や周りの景色がぶれて見え、空間が迫ってくるような圧迫感を感じた。
それと同時に風夜と封魔が視線を交わし合い、風夜が一度は仕舞っていた翼をもう一度広げて飛び上がる。
そのまま、上空に向けて魔力を放ったのと同じタイミングで、封魔が迫ってくる周囲に向けて自分を中心にするように力を放出する。
その直後、彼らの力と迫ってくる空間がぶつかり合い、不安定になった空間が激しく揺れた。