光の少女Ⅴ【決戦編】
「刹那くん!?」
「お前いつの間に!?」
「ついさっきな」
驚いて声を上げた花音と神蘭にそう返してくる。
「お前がそいつらの仲間の空間使いか!だが、何故だ?私の方が力は勝っている筈」
「ああ。そうだな。だが、それは本来の話。今のお前は、お前が思っている以上に消耗してるのさ。その二人のせいでな」
そう言った刹那が、風夜と封魔を指した。
「とはいえ、俺も繋ぐのでかなりの力を使ったからな。このまま、退かせてもらう」
「ふん。自力で動けそうにない二人を連れて逃げられると?」
「ああ。保険を連れてきたからな」
刹那が笑い、風夜と封魔の方へ視線を向けると、いつの間にか風牙と白夜の姿があり、二人に肩を貸していた。
「花音は一人で大丈夫か?無理に繋いだから、不安定になってるけど」
「案ずるな。花音は私が連れて行く」
「そうか。なら、行くぞ」
神蘭が答えたことに、刹那がそう言って踵を返した。