光の少女Ⅴ【決戦編】

「刹那くん!?」

「お前いつの間に!?」

「ついさっきな」


驚いて声を上げた花音と神蘭にそう返してくる。


「お前がそいつらの仲間の空間使いか!だが、何故だ?私の方が力は勝っている筈」

「ああ。そうだな。だが、それは本来の話。今のお前は、お前が思っている以上に消耗してるのさ。その二人のせいでな」


そう言った刹那が、風夜と封魔を指した。


「とはいえ、俺も繋ぐのでかなりの力を使ったからな。このまま、退かせてもらう」

「ふん。自力で動けそうにない二人を連れて逃げられると?」

「ああ。保険を連れてきたからな」


刹那が笑い、風夜と封魔の方へ視線を向けると、いつの間にか風牙と白夜の姿があり、二人に肩を貸していた。


「花音は一人で大丈夫か?無理に繋いだから、不安定になってるけど」

「案ずるな。花音は私が連れて行く」

「そうか。なら、行くぞ」

神蘭が答えたことに、刹那がそう言って踵を返した。
< 18 / 100 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop