光の少女Ⅴ【決戦編】
「何っ?」
それに男が驚いた表情をする。
上まで引き上げられ、花音の足が地面に着くと、それまで腕に巻き付けられていたものは解かれる。
気付いた時には、風夜、神蘭、封魔に背で庇われていた。
「お前達、一体何処から入ってきた!?」
三人の姿を見て、男が信じられないと言うように言う。
「花音の矢のお陰で大体の居場所はわかったからな。お前の力が弱い部分に繋げてもらった」
風夜の言葉で、賭けで放った空間属性の矢が届いていたのだと知る。
それにほっとしていると、いつ現れたのか、窮姫の声が聞こえてきた。
「私は邪魔が入らない内に始末しろと言った筈よ。なのに、これはどういうことかしら?」
そう言って、不機嫌そうな表情を浮かべた窮姫に男は不敵な笑みを浮かべた。