光の少女Ⅴ【決戦編】
「・・・封魔?」
「・・・彼奴は俺に任せろ。此処で、彼奴相手に力を消耗させてる場合じゃないだろ」
「だが、一人じゃ・・・」
また力を解放するのではないかという不安があるのだろう、渋った様子の神蘭を見て、溜め息をついたのは風牙だった。
「・・・それなら、俺も残ろう。外さないように見張って、そうならないように力を貸せばいいんだろ?・・・って、何だよ?」
視線に気付いたのか、風牙は花音と同じように見ていたらしい風夜を順に見た。
「二人揃って、意外そうな顔して・・・、何かあるなら言えよ」
そう言う風牙に花音は風夜と顔を見合わせた。
「いや、ただ俺はお前がそんなことを言うとは思わなくてな」
「うん。私も」
笑いを堪えるように言った風夜と同じことを思っていたと答えると、風牙は溜め息をついた。