光の少女Ⅴ【決戦編】
「・・・自分の所へ辿り着く前に数で押して、私達を消耗させるつもりか」
「あの女の考えそうなことね」
二人の会話を聞きながら、花音は風夜を見る。
彼は少し何かを考えているようだったが、決意したように口を開いた。
「・・・奴等は俺が引き受ける。道は切り開くから、一気に抜けろ」
「・・・わかった」
「そうね。全員で黒姫の思い通りになることはないわ」
風夜の言葉に、神蘭と聖羅はすぐにそう返したが、花音は正直迷っていた。
自分がこのまま黒姫の所に行っても、あまり役に立てる気がしない。
それなら、風夜と共に残って彼の負担を少しでも減らして、一緒に向かった方がいいと思った。