光の少女Ⅴ【決戦編】



「・・・・・・っ、この私が、こんな・・・・・・」


ダメージを受け、元の姿に戻ったのだろう黒姫の声が聞こえてくる。

その姿はもうぼろぼろで、反撃する力は残っていないように見えた。


「さてと、これでもう終わりよ」


倒れた状態で顔だけやっと上げているといった様子の黒姫の元へ聖羅が近づいて行く。


「最期に何か言い残すことは?」


聖羅がそう言った時、黒姫は何がおかしいのか、「ふふ」と笑った。


「此処で私を倒しても、何も終わりはしないわ。寧ろ、これからよ。・・・・・・すべてはね」

「それはどういう・・・・・・」


そう問い掛けた聖羅に隙が出来る。

その隙に黒姫が小さな錠剤のような物を飲み込んだ。
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