光の少女Ⅴ【決戦編】
「あは、あははは・・・・・・、私は誰にも殺されない。私の命は・・・・・・、私だけのものよ。・・・・・・あはは、あははははは・・・・・・」
狂ったように笑う黒姫の声が段々と小さくなっていく。
その身体が動かなくなり、やがて消滅したのを見て、聖羅が溜息をついて振り返った。
「・・・・・・何だか後味が悪い気もするけど、とりあえず終わったわね」
「そうですね」
聖羅と神蘭の声を聞きながら、花音が周りを見れば、風華と紅牙、蒼牙が座り込んでいた。
「大丈夫?」
「もう駄目・・・・・・」
「限界だよ」
「早く、ゆっくり休みたいよぉ」
声を掛けると口々に言った三人に思わず苦笑する。
「ふふ、三人も頑張ってくれたもんね」
「それなら、そろそろ戻るか。黒姫がいなくなった今、奴がつくった空間がいつまで保つかもわからないしな」
「そうだね」
風夜に頷いて、刹那を見る。
「刹那くん、いいかな?」
「ああ。言われるのはわかってたからな。その分の余力は残してある」
そう言った刹那の力が高まり、花音達の身体を包み込んだ。