いきなりプロポーズ!?

「いろいろと事情があるんだよ、お前と違って」
「ええ、ええ、すみませんね! もうほっといてください」
「最初からほっといてるだろ。お前が無駄に絡んでくるからだぜ?」


 おっぱいの大きさしか取り柄のない茶髪と、長い髪の美少女になりきってるつもりの黒髪Bと、脚のラインが綺麗だと自慢げにさらしてる金髪Cは、口をそろえてそーよそーよ!と達哉に加勢した。そんなの民主主義に反する、だって達哉のほうは4人で私はひとりだ。神山さんを足してもふたり。多勢に無勢ではないか。

 なんとなく勝ち目もないように思えた。貧乳だし髪はあんなに輝いてないし足に自信はない。


「どうせ私は恋人でもなんでもありませんから。どうぞご自由に!」
「バカ!」
「ただの他人なんだから馬鹿呼ばわりするのもやめて!」
「だから愛弓……」


 達哉は急に声を小さくして慌てて立ち上がった。そしてテーブルを回り込んで私に近づいてくる。そして私の手首をつかんだ。


「愛弓!」
「なに? もう構わないでよ」
「いいから黙れよ」
「黙んない! 私ばっかり振り回されて、ばかみたいじゃん。私に気がないならほっといてよ」
「だか……」
「離してっ、離してってば!」


 ぶんぶんと腕を振って達哉の手を振りほどこうとした。


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