SWEET LOVE*実話*
え…?





でもそう思った時にはもう遅かった。





あたしはもうドアを開けてしまった。






立ち尽くすあたしと、携帯を両手で握ってこちらを見つめてくる夕輝。





(どうしよ…。とりあえず声かけるべきだよね……。)





「あのさ……」





「ごめんね。こんな変なところ見せちゃって…。」





「え…ううん。あの…どうしたの?」





と聞いたら夕輝は歪めていた顔をもっと歪めて大粒の涙をこぼした。





(なんか…今あたしヤバい事聞いちゃった…?)





「あ…ごめん。なんでもない。でもあたしで良かったら話聞くよ?1人で悩まないでよ。今日は部活行くのやめよ?」





これは、あたしが夕輝にできる最大限の心遣いだった。





「うん。ありがとね。」





そういうと夕輝はゆっくりつっかえながら話しはじめた。
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