SWEET LOVE*実話*
あたしはしばらく玄関の前で突っ立っていた。





だって家族に泣いてる所を見られたくなかったから――。




でもさすがに11月中旬の夕方、、、いや…夜は寒い。




結構薄手で出掛けたから寒くて外に居たくても居られなくなってきた。




(寒〜!!)




そう思いながら、あたしは鞄から鏡を取り出して目に異常がないかチェックする。




(ちょっと充血してるけど…大丈夫だよね。)





そう自分に言い聞かせた。そして玄関のドアを開けた。






「ただいまー♪♪」





「あー、お帰りー。まだ夕食の準備出来てないから部屋で待っててくれる?」




お母さんが台所から叫ぶ。




「はーい。」




答えてからあたしは階段をのぼって2階にある自分の部屋に入った。


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