もう一度・・あなたと

飛鳥がショッピングモールに着くと

人もまばらで
閉まっているお店もあった。

わかれた場所に、
怜音は座って
空をみていた。

「レン?」
と、声をかけると

振り向いた怜音は
悲しげな顔をしていた。

「ごめん、レン。」
と、飛鳥。

怜音は、飛鳥の顔も見ずに
「智和は、大丈夫だったの?」
と、自分でもびっくりするくらい
冷めた声がでた。

泣かずに言った。
泣きたくない、この人の前で。

「うん、落ち着いたけど、
心配だったから、
友達のとこに送ってきたよ。」
と言う飛鳥


「そう‥‥‥‥‥
飛鳥、悪いけど
両親と、話さないといけないから
帰らないと。」と

早く、帰りたい‥‥
この場から離れたい·····それだけ

「そうだった。
ごめんね
レン、送るよ。」と

「ごめん。」
と、やっと言葉にした。

私は、放置しても心配ないけど
智和は、心配だから、
友達の所へ送ったんだ。

もう、はっきりしたじゃない。
飛鳥にとっての絶対は、智和。

私は‥‥ただの当て馬。
悲しくて、堪らないが
泣いては、いけない……
泣きたくない‥
この人の前では……
歯を食い縛って堪えた。


怜音は、
友達である、智和の心配が出来ない‥‥
醜い考えしか、出来ない… 
…………自分が……

嫌で‥‥たまらなかった。
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