もう一度・・あなたと

翌日は、大学に行った。

わぁ、懐かしい。
変わらないな。
と、思いながら······

教授に会い、今の病院の報告をした。

「門倉参、お久しぶりです。
あなたの活躍は、耳に入ってますよ。
今回の帰国は?」
と、聞かれ

「杉尾の結婚式に戻りました。
お嫁さんが、私の親友なんです。」
と、答えると

教授は、
「それは、おめでたい。
いつまで、日本に?

それと、友成くんは、よくあなたの
事を聞きにきます。
でも、あなたとの、約束だから、
話してませんよ。
このままで、いいのですか?」

「休暇は、一週間もらえました。
教授にご迷惑お掛けして、すみません。

ですが、このまま
誰にも話さないで下さい。
よろしくお願いします。」
と、言って大学を後にした。


大学の門を出ようとしたとき

< レン? >と、呼ばれて

声の方を向くと

飛鳥だった。

無視しても、良かったが、
昨日、皆から話を聞いていたのもあり

「ひさしぶり、元気ですか?」
と、私。

飛鳥は、
「変わらないよ。大学に用事?」

「うん、教授に会いにきたの。
飛鳥も?」

飛鳥は、首をふり
「あの少し、話し出来ないかな?」
と、言う飛鳥に
私は話したくなかったから
「話し?
今更、話すことなんか。

私が、バカだっただけ。
私に気持ちなんかない人を
好きになって。

ああ、でも····もう‥‥過去の話だ···ね。」
と、言うと

飛鳥は、傷ついた顔をしたが‥‥
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