素直になれない恋



「………沙羅、お前スカート短くね?」


着いてから、一番最初に言ったのはその言葉。



「え? そう?」


だってこれ、お気に入りだし…。
クリスマスに丁度いいかなって。




「…別にいいけど」


それだけ言うと、ぶっきらぼうに手を差し出す。






「繋いであげる……」

そう言うと、私は春樹の手をギュッと握る。






そして私達は映画館に来た。



「わぁ〜!! やばい!
これ見たかったヤツ〜」


ニコニコしながら言うと


「じゃあこれ見てやるよ」


なんて、優しいこと言うから


「あ、ありがとう……」


ちょっとは素直になってみた。




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