White heart


「懐かしいなぁ…」



私が白燐をやめてから、まだ1年しか経っていないというのに。



あの頃が、懐かしくてしょうがない。







もし…もし私が、『ただいま』と笑って言えば、きっとみんなは快く迎えてくれる。



そういう場所なんだ、あそこは。




優しくて温かくて、眩しいー…。





だからこそ、私はあの場所にはいられない。





「……会いたい、な」





屋上のフェンスに寄りかかって、ボソッと呟く。




「あれれ〜?どうしたの、如姫ぃ?」





「会いたいのはお前じゃねぇよ」





思わず小声で突っ込んだ。



何なの?人が感傷にひたってるのに、邪魔しにきたわけ?




……んなわけないか。

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