White heart
暫くすれば、喧嘩は終わって。
桜華の皆は無傷だった。多分、下の連中も無傷だと思う。
琉威は、銀牙の下っ端に連れられて帰った。
部屋にいるのは、私と、桜華の総長•幹部のみ。
静かな時間が流れて、誰も喋ろうとしない。
そんな中、真っ先に口を開いたのは私。
「…びっくりしたね、いきなり襲ってくるなんて」
「あぁ」
雪が短く返事をした。
「でも…みんなが無事で、本当に良かった」
ポツリと、本音を零してしまう。