すきです。~運命の再会~



教室の窓際、机につっぷしていた男の子は顔を下げたまま右手を上げ、


「あぁー?おっ、板野じゃん。どした?もう彼女?はぇーなー」


しゃべってる途中で顔をあげ、こっちに歩いてきた。
わぁー…。こっちもイケメン!!


「ちげぇーよ。お前のためにわざわざつれてきたのに…。ったく。」


そういいながら勇樹は私の背中を軽く押した。

っとっと。私は前のめりになって慌てて顔を上げて“園山”と呼ばれた男の子を見上げた。
やっぱイケメン。




そして私のペンダントを見つめて固まった。


「あ、あのぉ……どちら様ですか?」


「えっあっわりぃ…。俺は園山 響介(ソノヤマ キョウスケ)。なんて呼んでもいいから。えっと…こいつの友達。」

そういいながら板野くんを指差した。


「うん、じゃあ響介くん、って呼ばせてもらいたいけどちょっと長いから響介の“響”をとって響くんね。かわいいでしょ?」


「ひびき…くん?変わった呼び方だな。まぁいいけど…。」


あ、私先生に呼ばれてたんだっ。


「あ、ゴメン、ひびきくん、勇樹、私先生に呼ばれてるからまた後でっ!」


私はそう言ってその場を立ち去った。うーん…誰だろ。あれ…。ま、いっか。そのうち思い出すよね!!


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