イイコでしょ?
今何してっかな、とか、




声、聞きてぇな、とか考えて。





俺超女々しいじゃん…って自分を皮肉る。






忘れよう忘れようって、頭で考えても、ココ来て星見てるとなんでか美希の笑顔が思い浮かぶ。





目頭が熱くなるのを必死に堪えて、自分の弱さを思い知る。





俺こんなだったっけ?





こんな事なら日本に来るんじゃなかった、なんて思ったりもしたけど、





やっぱり大切で、大切で…大好きで。





二人過ごした日々は俺にとっては大切な時間で宝物。





会えて良かったし、もう一度好きになれて良かった。





少し冷めたコーヒーをまた啜って、





夜空に向かってため息を並べると星の輝きと共に消えてった。


















歌声が聞こえた。





柔らかくてしなやかに伸びる綺麗な歌声は、俺の耳から入って痛んだ心を、そっと包み込むように心地良い。





でも少し、切なそうに聞こえるのは、なんでだろ。

















キョロキョロと辺りを見回してみる。





俺が座ってるベンチから数メートル離れた芝生の上に、胡座をかいて座り、ギターを抱えた女性から聞こえるのが分かった。

















冷たい星が降る場所で

蒼い月に照らされた横顔

歪んだ声 震える肩 またなにも言えず





同じ空見てるはずなのに

諦めては封じる つれない距離

いっそ今日の体温まで

奪って欲しいのに…












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