緑と石の物語
「……だめだ!
だめだ!!
レヴ!リーズと婚約なんてしちゃいけないっ!!」
サリーの大声に、皆、一斉に拍手を止めサリーをみつめた。
「サリーさん、どうしたんです?」
「レヴ…お願いだ。
考え直しておくれよ。
だめだよ…だめなんだよ…」
サリーの様子がおかしいことにレヴは気付いた。
「……サリー…少し向こうで話そう…」
レヴはサリーを食堂の外の小部屋に連れだした。
心配したヴェールも慌ててレヴ達の後を追う。
「……サリー…どういうことなんだ?」
「……ごめん……
あたし、ひどいこと言ってしまって…
でも、聞いておくれ…
以前、二人のことを占ったんだ。
そしたら…最初は良いカードばかりが出た。
二人の恋愛を、その恋愛の成就を暗示するものだったんだ。
……だけど、その後に出たのは…一番不吉なカード…
塔と、そして…死神だったんだ…」
「死神!
それは、どんな意味を持つんですか?
まさか、その通りの…」
ヴェールは青ざめた顔で、サリーに問いかけた。
「死神よりもむしろ悪いのは塔の方さ。
…予期しない災難が起こり、そして、その後…」
「……そんな馬鹿な……!!」
「……レヴ、お願いだよ!
考え直しておくれよ。
せっかく助かった命をまた危険にさらすなんて…
それに、今度も助かるかどうかなんてわからないんだよ!!
私、いやだよ!レヴをもう危険な目にあわせたくないんだよ!!」
サリーは今にも泣き出しそうな顔で、レヴに詰め寄り、感情的な声を上げた。
「もしも……」
「え……?」
「サリー……もしも、リーズさんと婚約しなければ危険はなくなるのか?」
「え…………そ、それは…」
「やはりそうか…
婚約してもしなくても、危険がなくなるわけではないのだな…
状況を変えてもカードが示したものは変わりはしない…
つまり、アマゾナイトですべてが終わったわけではなかったということなんだな…
……ならば、サリー……私は自分に与えられた運命を受けいれるしかないのではないか…?」
サリーはレヴに返す言葉がみつからず、きつく唇を噛みしめた。
そして、あんな占いなんてやらなきゃ良かった…と、深く後悔した。
あのカードが示したものが次々と現実のものとなっている。
知りたくなかった…知らなきゃよかった…
サリーは、激しい後悔に苛まされた。
「ありがとう、サリー。
君に忠告を受けていたら、いつもより注意深く行動が出来る。
旅には慎重を期する。」
「レヴ……」
「リーズさんや他の者にもこのことは言わないようにしよう。
無駄な心配をかけたくない。
どうか、二人共、なんでもなかったふりをしてくれ。」
「わかったよ…」
だめだ!!
レヴ!リーズと婚約なんてしちゃいけないっ!!」
サリーの大声に、皆、一斉に拍手を止めサリーをみつめた。
「サリーさん、どうしたんです?」
「レヴ…お願いだ。
考え直しておくれよ。
だめだよ…だめなんだよ…」
サリーの様子がおかしいことにレヴは気付いた。
「……サリー…少し向こうで話そう…」
レヴはサリーを食堂の外の小部屋に連れだした。
心配したヴェールも慌ててレヴ達の後を追う。
「……サリー…どういうことなんだ?」
「……ごめん……
あたし、ひどいこと言ってしまって…
でも、聞いておくれ…
以前、二人のことを占ったんだ。
そしたら…最初は良いカードばかりが出た。
二人の恋愛を、その恋愛の成就を暗示するものだったんだ。
……だけど、その後に出たのは…一番不吉なカード…
塔と、そして…死神だったんだ…」
「死神!
それは、どんな意味を持つんですか?
まさか、その通りの…」
ヴェールは青ざめた顔で、サリーに問いかけた。
「死神よりもむしろ悪いのは塔の方さ。
…予期しない災難が起こり、そして、その後…」
「……そんな馬鹿な……!!」
「……レヴ、お願いだよ!
考え直しておくれよ。
せっかく助かった命をまた危険にさらすなんて…
それに、今度も助かるかどうかなんてわからないんだよ!!
私、いやだよ!レヴをもう危険な目にあわせたくないんだよ!!」
サリーは今にも泣き出しそうな顔で、レヴに詰め寄り、感情的な声を上げた。
「もしも……」
「え……?」
「サリー……もしも、リーズさんと婚約しなければ危険はなくなるのか?」
「え…………そ、それは…」
「やはりそうか…
婚約してもしなくても、危険がなくなるわけではないのだな…
状況を変えてもカードが示したものは変わりはしない…
つまり、アマゾナイトですべてが終わったわけではなかったということなんだな…
……ならば、サリー……私は自分に与えられた運命を受けいれるしかないのではないか…?」
サリーはレヴに返す言葉がみつからず、きつく唇を噛みしめた。
そして、あんな占いなんてやらなきゃ良かった…と、深く後悔した。
あのカードが示したものが次々と現実のものとなっている。
知りたくなかった…知らなきゃよかった…
サリーは、激しい後悔に苛まされた。
「ありがとう、サリー。
君に忠告を受けていたら、いつもより注意深く行動が出来る。
旅には慎重を期する。」
「レヴ……」
「リーズさんや他の者にもこのことは言わないようにしよう。
無駄な心配をかけたくない。
どうか、二人共、なんでもなかったふりをしてくれ。」
「わかったよ…」