緑と石の物語
*
「ただいま!」
「おぉ、帰って来たか!
昨夜は心配したぞ!」
「すみません。めったに会うことがないのだから、せめて一晩くらい泊まっていけと知人が強く言うもので…」
「そうだったのか…
多分、そうじゃろうとは思ってたんじゃがな。」
その晩、ジネットが眠ったのを確認して、四人はピエールの部屋に集まった。
「緑と赤ですか…また難解なイメージですね。」
「そうなんだよ。
だから、シャルロの所へ行くことになったんだ。」
「西の塔の魔女の話によると、シャルロさんに聞けばなにかわかるかもしれないというのです。」
「それは誰なんだね?」
「シャルロってのは、未来の事やいろんなんことがわかるおじさんでさ。
そのあたりでは『預言者』なんて呼ばれてるよ。
魔石のことも一目で見抜いた人なんだ。」
「そうか、その人が何か役に立つことを教えてくれると良いのぅ…」
サリーは、ピエールに向かって大きく頷く。
「ヴェール、シャルロさんの町までの道程はわかるか?」
「ええ、大丈夫です。」
「当たり前だろ!ヴェールはあんたと違って方向音痴じゃないんだから、任せとけば大丈夫なんだよ!
あ、あの町には海があったね。
また、遊びに行こうっと!」
「ほぅ…海の近くの町なのかい。
それはええのう。
……それで、いつ発つんじゃ?」
「はい、近いうちに…」
「そうか…無理はしなさんなよ。」
各自は部屋に戻った。
サリーは、この夜もピエールの部屋で休むと言い出し、そのまま部屋に残った。
「また寂しくなるのぅ…」
「今回は前みたいに長い旅にはならないさ、きっと。
帰ってきたら…あたし、ここで暮らそうかな?!」
「本当か?」
「本当だよ。
前からここには入り浸ってたから、ここはあたしの家みたいなもんだしね。」
「そうか、そうか…
危ないことはせずに、無事に帰って来るんじゃぞ!」
「あたしは大丈夫さ!
殺されたって死ぬような人間じゃないからね!
それはあんたもよく知ってるだろ?」
「ハハハ…そうじゃったな。」
二人は、顔を見合わせて笑った。
「ところで…なんか、ジネットの様子がちょっと気になったんだけど、なにかあったのかい?」
「ジネットさんか…実はわしもそう思っとったんじゃ。
なんだかやけに嬉しそうじゃな。」
「そうそう!そうなんだよ。
妙に機嫌が良いんだよねぇ…
本当になにか変わったことはなかったかい?
なにか言ってたとかさ…」
「いや…何もそういうことは…
あ…そういえば…」
「ただいま!」
「おぉ、帰って来たか!
昨夜は心配したぞ!」
「すみません。めったに会うことがないのだから、せめて一晩くらい泊まっていけと知人が強く言うもので…」
「そうだったのか…
多分、そうじゃろうとは思ってたんじゃがな。」
その晩、ジネットが眠ったのを確認して、四人はピエールの部屋に集まった。
「緑と赤ですか…また難解なイメージですね。」
「そうなんだよ。
だから、シャルロの所へ行くことになったんだ。」
「西の塔の魔女の話によると、シャルロさんに聞けばなにかわかるかもしれないというのです。」
「それは誰なんだね?」
「シャルロってのは、未来の事やいろんなんことがわかるおじさんでさ。
そのあたりでは『預言者』なんて呼ばれてるよ。
魔石のことも一目で見抜いた人なんだ。」
「そうか、その人が何か役に立つことを教えてくれると良いのぅ…」
サリーは、ピエールに向かって大きく頷く。
「ヴェール、シャルロさんの町までの道程はわかるか?」
「ええ、大丈夫です。」
「当たり前だろ!ヴェールはあんたと違って方向音痴じゃないんだから、任せとけば大丈夫なんだよ!
あ、あの町には海があったね。
また、遊びに行こうっと!」
「ほぅ…海の近くの町なのかい。
それはええのう。
……それで、いつ発つんじゃ?」
「はい、近いうちに…」
「そうか…無理はしなさんなよ。」
各自は部屋に戻った。
サリーは、この夜もピエールの部屋で休むと言い出し、そのまま部屋に残った。
「また寂しくなるのぅ…」
「今回は前みたいに長い旅にはならないさ、きっと。
帰ってきたら…あたし、ここで暮らそうかな?!」
「本当か?」
「本当だよ。
前からここには入り浸ってたから、ここはあたしの家みたいなもんだしね。」
「そうか、そうか…
危ないことはせずに、無事に帰って来るんじゃぞ!」
「あたしは大丈夫さ!
殺されたって死ぬような人間じゃないからね!
それはあんたもよく知ってるだろ?」
「ハハハ…そうじゃったな。」
二人は、顔を見合わせて笑った。
「ところで…なんか、ジネットの様子がちょっと気になったんだけど、なにかあったのかい?」
「ジネットさんか…実はわしもそう思っとったんじゃ。
なんだかやけに嬉しそうじゃな。」
「そうそう!そうなんだよ。
妙に機嫌が良いんだよねぇ…
本当になにか変わったことはなかったかい?
なにか言ってたとかさ…」
「いや…何もそういうことは…
あ…そういえば…」