緑と石の物語
「まぁ!ヴェール様!
それに皆さんも…!」
まさかヴェール達がこんなに早く戻るとは考えていなかったディサは喜びを隠せないようだった。
「ディサさん…あの…その…この度は…」
「そうそう!
ヴェールは大変なことをしでかしちゃったんだから、よ~く謝らなくっちゃね!!」
サリーの言葉にヴェールの顔から汗がどっと吹き出す。
「あらあら、ヴェール様、何のことですか?
さぁ、とにかく、皆さんこちらにお座りになって下さい。」
ディサは、三人に温かいお茶を煎れてくれた。
「そういえば、ディサの家に来るのは初めてだね!
ジネットはどこにいるの?」
「あの子ならここにはいませんわ。」
「えっ?では、どこに…?」
ディサは、森の民の風習を皆に説明して聞かせた。
「え~~~っ!
そりゃあ大変だね。
一人ぼっちで暮らして、全部自分でやらないといけないなんて…森の民は厳しいんだねぇ…」
「そうですね…
でも、だからこそ母と子の絆は強いものになり、そして産まれる前から母親としての自覚を持つようになるんです。
母親は強くなければいけないというのが、森の民の教えの一つでもありますから。」
「あたしは森の民じゃなくて良かったよ。」
「それに、三ヶ月もの間離れているわけですから、夫婦もお互いのことが気にかかり、より深く愛し合うようになるという考えからだそうですよ。」
「そうなんだ…
じゃ、これからのヴェールとジネットは今まで以上にお熱いものになるんだね。
うわぁ~…」
ヴェールはまたしても赤くなってうつむく。
「もうすぐパパになろうって人が、なんでこう照れるんだろうね!
あ、そういえば、結婚式はいつやるの?
子供のことは、森の民はもう知ってるの?」
「ええ、絆の家に行く以上、隠しだては無理ですから…
公に発表したわけではないのですが、もう、皆、知ってますわ。
結婚式は、カタリナが落ち着いたらすぐにでも…」
「そういえば、今までに結婚式の前に子供が出来た森の長はいるの?」
「いえ……」
「じゃ、普通の森の民では?」
「………それも、いません……」
ディサの言葉に、ヴェールの顔はますます赤みを増していく。
「ヴェール、すごいじゃん!
あんたが初めてなんだって!」
「サリーさんっっ!!」
部屋に、皆の明るい笑い声が響く。
「あぁ…赤ちゃんが産まれてくるのが待ち遠しいね…!」
赤ん坊の誕生によって、この家にはさらに幸せな笑い声が増えていく事だろう…
皆、その日を心待ちにしていた。
それに皆さんも…!」
まさかヴェール達がこんなに早く戻るとは考えていなかったディサは喜びを隠せないようだった。
「ディサさん…あの…その…この度は…」
「そうそう!
ヴェールは大変なことをしでかしちゃったんだから、よ~く謝らなくっちゃね!!」
サリーの言葉にヴェールの顔から汗がどっと吹き出す。
「あらあら、ヴェール様、何のことですか?
さぁ、とにかく、皆さんこちらにお座りになって下さい。」
ディサは、三人に温かいお茶を煎れてくれた。
「そういえば、ディサの家に来るのは初めてだね!
ジネットはどこにいるの?」
「あの子ならここにはいませんわ。」
「えっ?では、どこに…?」
ディサは、森の民の風習を皆に説明して聞かせた。
「え~~~っ!
そりゃあ大変だね。
一人ぼっちで暮らして、全部自分でやらないといけないなんて…森の民は厳しいんだねぇ…」
「そうですね…
でも、だからこそ母と子の絆は強いものになり、そして産まれる前から母親としての自覚を持つようになるんです。
母親は強くなければいけないというのが、森の民の教えの一つでもありますから。」
「あたしは森の民じゃなくて良かったよ。」
「それに、三ヶ月もの間離れているわけですから、夫婦もお互いのことが気にかかり、より深く愛し合うようになるという考えからだそうですよ。」
「そうなんだ…
じゃ、これからのヴェールとジネットは今まで以上にお熱いものになるんだね。
うわぁ~…」
ヴェールはまたしても赤くなってうつむく。
「もうすぐパパになろうって人が、なんでこう照れるんだろうね!
あ、そういえば、結婚式はいつやるの?
子供のことは、森の民はもう知ってるの?」
「ええ、絆の家に行く以上、隠しだては無理ですから…
公に発表したわけではないのですが、もう、皆、知ってますわ。
結婚式は、カタリナが落ち着いたらすぐにでも…」
「そういえば、今までに結婚式の前に子供が出来た森の長はいるの?」
「いえ……」
「じゃ、普通の森の民では?」
「………それも、いません……」
ディサの言葉に、ヴェールの顔はますます赤みを増していく。
「ヴェール、すごいじゃん!
あんたが初めてなんだって!」
「サリーさんっっ!!」
部屋に、皆の明るい笑い声が響く。
「あぁ…赤ちゃんが産まれてくるのが待ち遠しいね…!」
赤ん坊の誕生によって、この家にはさらに幸せな笑い声が増えていく事だろう…
皆、その日を心待ちにしていた。