緑と石の物語
その晩遅く、レヴはヴェールの部屋を訪ねた。
「リーズさんが回復されたということは、魔石のことはもう解決したと考えて良いのでしょうか…?」
「おそらく…そうだと思う。
やっと、私達の旅は終わったんだな…」
「そうなんですね…
……レヴさん…長い間、本当にありがとうございました。
私は、これからは森の民の長として、森で暮らします。
外の世界に来ることは、この先、もうないかもしれませんが、レヴさんは気が向いたらぜひ遊びに来て下さい。」
「……君にとっては辛い旅になってしまったな…」
「…しかし、辛いことばかりではありませんでしたから…
きっといつの日か、笑って話せる日が来ると思います。」
「……折りを見て、リーズにはすべてを話そうと思っている…」
「すべてを…何もかもということですか?」
レヴは黙ってうなずいた。
「言う必要のないことは言わない方が良いのではないでしょうか?
言えば、リーズさんによけいな負担をかけることになってしまいます。」
「……それでも言わなくてはならんのだ…
それと…君に頼みたいことがある…」
「頼みたい事?…なんですか?」
*
次の日、ヴェールとレヴは用があると言って、朝早くに馬車ででかけた。
「まったく、レヴも何を考えてるんだろうね。
せっかくリーズに会えたっていうのに、昨夜はヴェールと一晩中話してたみたいだし、今日は勝手にでかけちゃうし。」
「レヴ様にはきっと大切なご用があるんですわ。」
「あんたね、そんなものわかりの良いことばっかり言ってちゃ駄目だよ。
しっかりつかまえとかないと、また旅に出るとか言い出しかねないよ、あの男は。」
「良いんです。
レヴ様がそうなさりたいのなら、私はまたお帰りを待ってます。
決断されたら、どうせ私が止めたって止まりませんもの。」
「…さすが、よくわかってるね…」
「リーズさんが回復されたということは、魔石のことはもう解決したと考えて良いのでしょうか…?」
「おそらく…そうだと思う。
やっと、私達の旅は終わったんだな…」
「そうなんですね…
……レヴさん…長い間、本当にありがとうございました。
私は、これからは森の民の長として、森で暮らします。
外の世界に来ることは、この先、もうないかもしれませんが、レヴさんは気が向いたらぜひ遊びに来て下さい。」
「……君にとっては辛い旅になってしまったな…」
「…しかし、辛いことばかりではありませんでしたから…
きっといつの日か、笑って話せる日が来ると思います。」
「……折りを見て、リーズにはすべてを話そうと思っている…」
「すべてを…何もかもということですか?」
レヴは黙ってうなずいた。
「言う必要のないことは言わない方が良いのではないでしょうか?
言えば、リーズさんによけいな負担をかけることになってしまいます。」
「……それでも言わなくてはならんのだ…
それと…君に頼みたいことがある…」
「頼みたい事?…なんですか?」
*
次の日、ヴェールとレヴは用があると言って、朝早くに馬車ででかけた。
「まったく、レヴも何を考えてるんだろうね。
せっかくリーズに会えたっていうのに、昨夜はヴェールと一晩中話してたみたいだし、今日は勝手にでかけちゃうし。」
「レヴ様にはきっと大切なご用があるんですわ。」
「あんたね、そんなものわかりの良いことばっかり言ってちゃ駄目だよ。
しっかりつかまえとかないと、また旅に出るとか言い出しかねないよ、あの男は。」
「良いんです。
レヴ様がそうなさりたいのなら、私はまたお帰りを待ってます。
決断されたら、どうせ私が止めたって止まりませんもの。」
「…さすが、よくわかってるね…」