緑と石の物語
「レヴさんもピエールさんとは古くからのお知り合いなのですか?」
「いや、実はほとんど知らないのだ。
ここへは、アマゾナイトの宝石を持っていた老人のことを何か知らないかと立ち寄っただけなのだからな。
以前少しだけ話しただろう?ここで彼に紹介されたのがサリーだったというわけだ。
あの時はまさかこんなに長い間、一緒に旅をすることになるなんて思ってもみなかったのだがな。」
「そうだったんですか。
当時のサリーさんはどんな印象だったんですか?」
「……それを言ったら、またサリーにどやされそうだから、やめておこう…」
「え!?」
「昔のこと等、どうでも良いではないか…」
「そうですね…
私も人のことを言えた義理ではありませんからね。」
ヴェールとレヴが他愛ない話をしているうちに、三人が買い物から帰ってきた。
「ピエールさん、どうかお構いなく…」
「な~に、わしが勝手にやらせてもらっとるだけじゃ!
今夜は久しぶりに楽しい食事になりそうで嬉しいんじゃ!」
*
夕食の食卓にはピエールの真心のこもった料理が並んだ。
「ちょっと狭いけど辛抱しておくれよ。」
「大丈夫さ。
あたしとジネットはスマートだからね!」
皆で囲む狭い食卓からは笑いが絶えない。
「本当に心配したんじゃぞ!
何の連絡もなく、突然いなくなってしもうたから、二人で駆け落ちでもしたのかと思っとったんじゃ。」
「や、やめてくれよ!なんで、あたしがレヴと…」
「あら…?サリーさんとレヴさんはご兄妹なのではなかったのですか?」
「あ…あぁ…あ、それはですね。
…そう!ここを発つ時はそのことはまだわかっていなかったのです。
旅の途中で、サリーが探していた妹だということがわかりまして…なぁ、サリー…そうだったな?」
「…そ、そう!そうなんだ!
あの時は本当に驚いたよ。
そうなんだよ、ピエール!
私が前から探してた兄さん達にこうしてやっと会えたんだ。」
「そ、そ、それは良かった…!
そうか、そうじゃったのか。」
時々、おかしな具合いにはなったが、特に問題が起こることもなく和やかに夕食は終わった。
いつもはサリーとジネットが同じ部屋で、レヴとヴェールが同じ部屋に泊まることが多いのだが、サリーが今夜はピエールと話がしたいから…と言ったため、その晩、ジネットは一人で部屋を使うことになった。
「いや、実はほとんど知らないのだ。
ここへは、アマゾナイトの宝石を持っていた老人のことを何か知らないかと立ち寄っただけなのだからな。
以前少しだけ話しただろう?ここで彼に紹介されたのがサリーだったというわけだ。
あの時はまさかこんなに長い間、一緒に旅をすることになるなんて思ってもみなかったのだがな。」
「そうだったんですか。
当時のサリーさんはどんな印象だったんですか?」
「……それを言ったら、またサリーにどやされそうだから、やめておこう…」
「え!?」
「昔のこと等、どうでも良いではないか…」
「そうですね…
私も人のことを言えた義理ではありませんからね。」
ヴェールとレヴが他愛ない話をしているうちに、三人が買い物から帰ってきた。
「ピエールさん、どうかお構いなく…」
「な~に、わしが勝手にやらせてもらっとるだけじゃ!
今夜は久しぶりに楽しい食事になりそうで嬉しいんじゃ!」
*
夕食の食卓にはピエールの真心のこもった料理が並んだ。
「ちょっと狭いけど辛抱しておくれよ。」
「大丈夫さ。
あたしとジネットはスマートだからね!」
皆で囲む狭い食卓からは笑いが絶えない。
「本当に心配したんじゃぞ!
何の連絡もなく、突然いなくなってしもうたから、二人で駆け落ちでもしたのかと思っとったんじゃ。」
「や、やめてくれよ!なんで、あたしがレヴと…」
「あら…?サリーさんとレヴさんはご兄妹なのではなかったのですか?」
「あ…あぁ…あ、それはですね。
…そう!ここを発つ時はそのことはまだわかっていなかったのです。
旅の途中で、サリーが探していた妹だということがわかりまして…なぁ、サリー…そうだったな?」
「…そ、そう!そうなんだ!
あの時は本当に驚いたよ。
そうなんだよ、ピエール!
私が前から探してた兄さん達にこうしてやっと会えたんだ。」
「そ、そ、それは良かった…!
そうか、そうじゃったのか。」
時々、おかしな具合いにはなったが、特に問題が起こることもなく和やかに夕食は終わった。
いつもはサリーとジネットが同じ部屋で、レヴとヴェールが同じ部屋に泊まることが多いのだが、サリーが今夜はピエールと話がしたいから…と言ったため、その晩、ジネットは一人で部屋を使うことになった。