緑と石の物語
*
「……っていうわけなんだよ。」
サリーは今までのいきさつをかいつまんでピエールに話した。
「…そうか…そんなに大変な旅だったのかい…
しかし、よくぞ助かった…
ヴェールさんも苦労したんじゃのう…」
ピエールは皺がれた瞳にたまった涙を指で拭った。
「それで、理由はわからんがあの娘さんが森の民のことを調べている…だから警戒しているということなんじゃな。」
「あ!そうそう、忘れる所だった。
あたしさ、そのことで今朝ひらめいたんだよ!」
「何をだ?」
「ジネットはさ、大切な人を探してるって言ってたじゃないか?
でも、どんな人を探してるのはいまだに教えてくれない。
それはもしかしたらさ、その人が森の民だからじゃないのかな?」
レヴもヴェールもサリーのその言葉に息を飲んだ。
サリーの想像した通りだとしたら、今までのジネットの行動にも納得がいく。
「だから、ジネットさんは森の民のことを調べていたということですか…!」
「あのジネットさんが、森の民を悪いことに利用しようとしていたとは思わなかったが、そういうことなら理解出来るな…」
「たまには私も頭が冴えるだろ?」
サリーは得意気に口端を上げた。
「本当だな。
めったにあることではないから、明日は雨かもしれないな。」
「また、そんな憎たらしいこと言う!!」
「…しかし、もしそうだとしても、どうやって話を打ち明けさせるかが難しいですよね…」
「直接、聞けば良いじゃないか。」
「ジネットさんは君のような図太い神経はしていない。
うまく話を進めないと逆に警戒されるかもしれないからな。」
「あぁ、あぁ…
どうせ、私は図太いですよ!」
「まぁまぁ、そんなことで喧嘩せんで良かろう…
夜も更けた。
今夜はもうこのあたりにして、休んだらどうじゃ?」
ピエールの言葉に従い、レヴとヴェールはピエールの部屋を後にした。
「……っていうわけなんだよ。」
サリーは今までのいきさつをかいつまんでピエールに話した。
「…そうか…そんなに大変な旅だったのかい…
しかし、よくぞ助かった…
ヴェールさんも苦労したんじゃのう…」
ピエールは皺がれた瞳にたまった涙を指で拭った。
「それで、理由はわからんがあの娘さんが森の民のことを調べている…だから警戒しているということなんじゃな。」
「あ!そうそう、忘れる所だった。
あたしさ、そのことで今朝ひらめいたんだよ!」
「何をだ?」
「ジネットはさ、大切な人を探してるって言ってたじゃないか?
でも、どんな人を探してるのはいまだに教えてくれない。
それはもしかしたらさ、その人が森の民だからじゃないのかな?」
レヴもヴェールもサリーのその言葉に息を飲んだ。
サリーの想像した通りだとしたら、今までのジネットの行動にも納得がいく。
「だから、ジネットさんは森の民のことを調べていたということですか…!」
「あのジネットさんが、森の民を悪いことに利用しようとしていたとは思わなかったが、そういうことなら理解出来るな…」
「たまには私も頭が冴えるだろ?」
サリーは得意気に口端を上げた。
「本当だな。
めったにあることではないから、明日は雨かもしれないな。」
「また、そんな憎たらしいこと言う!!」
「…しかし、もしそうだとしても、どうやって話を打ち明けさせるかが難しいですよね…」
「直接、聞けば良いじゃないか。」
「ジネットさんは君のような図太い神経はしていない。
うまく話を進めないと逆に警戒されるかもしれないからな。」
「あぁ、あぁ…
どうせ、私は図太いですよ!」
「まぁまぁ、そんなことで喧嘩せんで良かろう…
夜も更けた。
今夜はもうこのあたりにして、休んだらどうじゃ?」
ピエールの言葉に従い、レヴとヴェールはピエールの部屋を後にした。