緑と石の物語
レヴ達が帰って来た時のサリーはほろ酔い加減でご機嫌だったのだが、夕食の席でリーズの話が出てからというもの、サリーの様子は一変した。
あおるようにワインをガブ飲みしては、からんでくる。
今のサリーには何を言っても無理だとレヴは諦めた。
「サリー、ブランデーをもらってきたぞ。」
レヴは琥珀色の瓶をサリーの目の前に差し出した。
「ブランデー?
そんなのがあるなら、もっと早くに出せってんだよ。」
「それは悪かったな。
さぁ、好きなだけやってくれ。」
(レヴさん、ブランデーなんて飲ませて大丈夫なんですか?!)
(あぁ、こうなったら飲みたいだけ飲ませて早く眠ってもらおう。)
(なるほど…そういうことでしたか。)
レヴの意図を知り、ヴェールもサリーのグラスにブランデーをなみなみと注ぐ。
「馬鹿!こんなにいっぱいにしちゃだめだろ!」
「すみません。私はお酒はあまり飲まないものですからよくわからなくて…」
「こんなに飲めるかっ!」
そう言いながらもサリーはグラスを空けていく。
レヴの作戦は功を奏し、やがてサリーは長椅子にもたれて眠り込んでしまった。
「やっと眠ってくれたか…」
「今日のサリーさんは大荒れでしたね。
今日でここを離れるから、羽目をはずしてしまったんでしょうか…」
「さぁな、よくわからん娘だからな…」
ジネットだけがサリーの荒れた原因に気づいていた。
*
「まだ眠いってば~…」
次の朝、サリーは起きてはいたが、まだ半分夢の中にいた。
レヴ達は、フレデリックとローラに別れを告げ、馬車に乗り込んだ。
サリーは馬車の中に乗り込むとすぐにごろんと横になる。
「そうだわ、レヴさん!
サリーさんがこんな状態ですから、レヴさんはリーズさん用の馬車に乗っていただけませんか?」
「私はかまわないが…」
「なんなら私がリーズさんの馬車に乗りましょうか?」
「いえ、ヴェールさんはこちらに乗って下さい!」
「…そうですか?
わかりました。」
ジネットに押しきられるような形で、レヴはリーズ用の馬車に乗り込んだ。
あおるようにワインをガブ飲みしては、からんでくる。
今のサリーには何を言っても無理だとレヴは諦めた。
「サリー、ブランデーをもらってきたぞ。」
レヴは琥珀色の瓶をサリーの目の前に差し出した。
「ブランデー?
そんなのがあるなら、もっと早くに出せってんだよ。」
「それは悪かったな。
さぁ、好きなだけやってくれ。」
(レヴさん、ブランデーなんて飲ませて大丈夫なんですか?!)
(あぁ、こうなったら飲みたいだけ飲ませて早く眠ってもらおう。)
(なるほど…そういうことでしたか。)
レヴの意図を知り、ヴェールもサリーのグラスにブランデーをなみなみと注ぐ。
「馬鹿!こんなにいっぱいにしちゃだめだろ!」
「すみません。私はお酒はあまり飲まないものですからよくわからなくて…」
「こんなに飲めるかっ!」
そう言いながらもサリーはグラスを空けていく。
レヴの作戦は功を奏し、やがてサリーは長椅子にもたれて眠り込んでしまった。
「やっと眠ってくれたか…」
「今日のサリーさんは大荒れでしたね。
今日でここを離れるから、羽目をはずしてしまったんでしょうか…」
「さぁな、よくわからん娘だからな…」
ジネットだけがサリーの荒れた原因に気づいていた。
*
「まだ眠いってば~…」
次の朝、サリーは起きてはいたが、まだ半分夢の中にいた。
レヴ達は、フレデリックとローラに別れを告げ、馬車に乗り込んだ。
サリーは馬車の中に乗り込むとすぐにごろんと横になる。
「そうだわ、レヴさん!
サリーさんがこんな状態ですから、レヴさんはリーズさん用の馬車に乗っていただけませんか?」
「私はかまわないが…」
「なんなら私がリーズさんの馬車に乗りましょうか?」
「いえ、ヴェールさんはこちらに乗って下さい!」
「…そうですか?
わかりました。」
ジネットに押しきられるような形で、レヴはリーズ用の馬車に乗り込んだ。