緑と石の物語
「これは、すごい!」
ヴェールとリーズが抱えてきた果物が山積みの大きなバスケットを見てレヴは笑った。
「あんた…馬鹿じゃないの?
私はお菓子の作り方なんて知らないけど、いくらなんでもこんなに使わないだろう?」
「あ…すみません。
どれもこれもとてもおいしそうで…」
「果物なんて、あんまり日持ちもしないのに…」
「あ………」
「かまいませんよ。
屋敷に置いておけば誰かが食べますから。
…しかし、今年もよく実ってますね。」
「本当にここの果樹園の果物はどれもこれも立派に実ってますね!」
甘酸っぱい香りに包まれて、馬車は屋敷に戻った。
リーズは早速、厨房に入りお菓子作りに取り掛かった。
お菓子作りを見てみたいと、ジネットもやってきた。
レヴとヴェールは、部屋に閉じこもって読書にふける。
サリーは、結局レヴとでかけることは出来ず、特にこれといってやることもないため、部屋に戻りベッドに横になった。
(……あたし、そんなに変なことばっかりやってたのかな…?)
果樹園でレヴに言われた言葉が思い出される。
(レヴに言われるまで全然気が付いていなかった。
確かに、あの娘のことはイライラしてたけど…
そんなに、あたし変だったんだ…!?
あたしって、いつもこうなんだ…
男の友達とはこんなことないのに、女とはうまくいかない…
そうだ…ジネットが、大人になってから初めての同性の友達かもしれない。
なんでだろ…
なんで、同性とはうまくいかないんだろ…?)
ふと思い付いて、サリーは起き上がるとバッグから愛用のタロットカードを持ち出した。
(…そういえば、最近、ずいぶんほったらかしてたね…ごめんよ…)
サリーはカードを手に取ると目を閉じ、精神を落ち着かせる。
カードに質問を投げ掛け、手慣れた手付きでカードをシャッフルして十字の形にテーブルに並べていく…
カードを並べ終わった時…サリーの顔色が変わった…
(……まさかね……
久しぶりだったから、カンが鈍ってるんだ…
そうに違いないさ…
また、日をあらためてやってみよう…)
ヴェールとリーズが抱えてきた果物が山積みの大きなバスケットを見てレヴは笑った。
「あんた…馬鹿じゃないの?
私はお菓子の作り方なんて知らないけど、いくらなんでもこんなに使わないだろう?」
「あ…すみません。
どれもこれもとてもおいしそうで…」
「果物なんて、あんまり日持ちもしないのに…」
「あ………」
「かまいませんよ。
屋敷に置いておけば誰かが食べますから。
…しかし、今年もよく実ってますね。」
「本当にここの果樹園の果物はどれもこれも立派に実ってますね!」
甘酸っぱい香りに包まれて、馬車は屋敷に戻った。
リーズは早速、厨房に入りお菓子作りに取り掛かった。
お菓子作りを見てみたいと、ジネットもやってきた。
レヴとヴェールは、部屋に閉じこもって読書にふける。
サリーは、結局レヴとでかけることは出来ず、特にこれといってやることもないため、部屋に戻りベッドに横になった。
(……あたし、そんなに変なことばっかりやってたのかな…?)
果樹園でレヴに言われた言葉が思い出される。
(レヴに言われるまで全然気が付いていなかった。
確かに、あの娘のことはイライラしてたけど…
そんなに、あたし変だったんだ…!?
あたしって、いつもこうなんだ…
男の友達とはこんなことないのに、女とはうまくいかない…
そうだ…ジネットが、大人になってから初めての同性の友達かもしれない。
なんでだろ…
なんで、同性とはうまくいかないんだろ…?)
ふと思い付いて、サリーは起き上がるとバッグから愛用のタロットカードを持ち出した。
(…そういえば、最近、ずいぶんほったらかしてたね…ごめんよ…)
サリーはカードを手に取ると目を閉じ、精神を落ち着かせる。
カードに質問を投げ掛け、手慣れた手付きでカードをシャッフルして十字の形にテーブルに並べていく…
カードを並べ終わった時…サリーの顔色が変わった…
(……まさかね……
久しぶりだったから、カンが鈍ってるんだ…
そうに違いないさ…
また、日をあらためてやってみよう…)