緑と石の物語
夕食の後、リーズの作ったチェリーパイとフルーツタルトが、良い香りを放つ紅茶と共に運ばれてきた。
「おぉ!これは、これは…!
なんと美しい…!」
色とりどりの果物が、宝石のように散りばめられたフルーツタルトは、目も楽しませてくれる。
「リーズさんは、美的センスが素晴らしいね。
どれ、早速…」
「あなたったら…はしたない…」
「おぉ~!これは美味い!
レヴ、おまえも早くいただいてみなさい。」
父親に促され、レヴはチェリーパイを口に運ぶ。
リーズは、レヴの動作の一つ一つを心臓が止まりそうな想いで見守っていた。
(…レヴ様…気に入って下さるかしら…?)
その時、レヴの視線とリーズの視線がぶつかった。
「リーズさん、思った通り、とても美味しいですよ。」
レヴの口からその一言が聞けた途端…
張りつめていたリーズの緊張の糸がプツンと切れた。
「レヴ様…」
リーズは自分でもよくわからない程の感情の波に流され、泣き出した。
「あ~あ、また泣いちゃったよ…」
「リーズさん、大丈夫ですよ。」
ジネットが優しく声をかけ、エリサが付き添いながらリーズは部屋に戻った。
「リーズさんはよほど繊細な娘さんなんだな。
レヴ、しばらくしたら様子を見てきなさい。」
「おじさん、心配しなくても大丈夫だよ。
あの子はすぐ泣くんだよ。
そしてすぐにけろっとするんだよ。
あのしっかり者のメイドもついてることだし心配ないさ。」
「リーズさんは、このお菓子を作るのに果物選びからとても時間をかけて何度も作り直して…
あの方はなんでも一生懸命になる方ですから、レヴさん達にほめてもらえてきっと感動なさったんですよ。
精一杯やったことって、誰かに認めてもらえるととても嬉しいものですよね。」
「…そうだったんですか…
そんなに真剣に…」
レヴは、チェリーパイをもう一口頬張った。
(……ありがとう、リーズさん…)
「おぉ!これは、これは…!
なんと美しい…!」
色とりどりの果物が、宝石のように散りばめられたフルーツタルトは、目も楽しませてくれる。
「リーズさんは、美的センスが素晴らしいね。
どれ、早速…」
「あなたったら…はしたない…」
「おぉ~!これは美味い!
レヴ、おまえも早くいただいてみなさい。」
父親に促され、レヴはチェリーパイを口に運ぶ。
リーズは、レヴの動作の一つ一つを心臓が止まりそうな想いで見守っていた。
(…レヴ様…気に入って下さるかしら…?)
その時、レヴの視線とリーズの視線がぶつかった。
「リーズさん、思った通り、とても美味しいですよ。」
レヴの口からその一言が聞けた途端…
張りつめていたリーズの緊張の糸がプツンと切れた。
「レヴ様…」
リーズは自分でもよくわからない程の感情の波に流され、泣き出した。
「あ~あ、また泣いちゃったよ…」
「リーズさん、大丈夫ですよ。」
ジネットが優しく声をかけ、エリサが付き添いながらリーズは部屋に戻った。
「リーズさんはよほど繊細な娘さんなんだな。
レヴ、しばらくしたら様子を見てきなさい。」
「おじさん、心配しなくても大丈夫だよ。
あの子はすぐ泣くんだよ。
そしてすぐにけろっとするんだよ。
あのしっかり者のメイドもついてることだし心配ないさ。」
「リーズさんは、このお菓子を作るのに果物選びからとても時間をかけて何度も作り直して…
あの方はなんでも一生懸命になる方ですから、レヴさん達にほめてもらえてきっと感動なさったんですよ。
精一杯やったことって、誰かに認めてもらえるととても嬉しいものですよね。」
「…そうだったんですか…
そんなに真剣に…」
レヴは、チェリーパイをもう一口頬張った。
(……ありがとう、リーズさん…)