緑と石の物語
メイドがお茶を運んできた。
リーズの瞳はじっとレヴだけをみつめている。
「レヴさん、お家の中を見せていただいて良いかしら?」
「えぇ、では、私が…」
「いいえ、案内はいりませんわ。
一人で見てまわりたいんです。
勝手言ってごめんなさい。」
ジネットは言葉を言いきらないうちに部屋を出ていってしまった。
(ジネットさんったら、また急にどうして…
…やっぱり、ジネットさんは私の気持ちを知っていて、それで…!?
恥ずかしい…
それに、レヴ様と二人っきりで何をお話したら良いのかしら…?
あ…!!)
「あ…あの、レヴ様…!」
「なんですか?」
「あ…あの…遅くなりましたが…白百合、どうもありがとうございました!!」
「喜んでいただけて嬉しいですよ。
リーズさんを元気付けるには白百合が一番だと思ったんです。」
「元気付ける?」
「ええ…サリーのせいできっと不愉快な想いをされただろうと思ったので…」
「そんなこと、何も…」
「サリーは本当に困った奴ですが、悪意はないのですよ。
あれはあれで良い所もたくさんあるのです。
いつかきっとリーズさんにもわかっていただけると思います。」
「……えぇ…」
(…レヴ様は、やっぱりサリーさんのことがお好きなんだわ…
あの白百合も、サリーさんの罪滅ぼしのために下さったんだわ。
馬鹿だったわ…
サリーさんとはずっと一緒に旅をされててこれからも一緒…それだけ考えてもわかりそうなものなのに…)
リーズはまた溢れでる涙を止められなくなっていた。
「リーズさん、どうなさったのです?
何か気にさわるでもありましたか?」
「いえ、なんでもないんです。
私、ちょっと気分がすぐれませんので母家の方に戻ります。」
「大丈夫ですか?
では、お送りしましょう。」
「いえ、一人で大丈夫ですから!」
「リーズさん、待って下さい!」
レヴの言葉も聞かずに、リーズは外へ飛び出した。
レヴが追って来るのに気付き、リーズは木陰に身を潜めた。
やがて、レヴが走り去ったのを見届けると、その場に座り込み声をあげて泣き出した。
「リーズさん!どうしたの?」
「……ジネットさん…私…」
リーズはジネットに抱きついてひとしきり泣いた後、ついに自分の胸に秘めた想いをジネットに打ち明けた。
「…そうだったの…それで…」
リーズの瞳はじっとレヴだけをみつめている。
「レヴさん、お家の中を見せていただいて良いかしら?」
「えぇ、では、私が…」
「いいえ、案内はいりませんわ。
一人で見てまわりたいんです。
勝手言ってごめんなさい。」
ジネットは言葉を言いきらないうちに部屋を出ていってしまった。
(ジネットさんったら、また急にどうして…
…やっぱり、ジネットさんは私の気持ちを知っていて、それで…!?
恥ずかしい…
それに、レヴ様と二人っきりで何をお話したら良いのかしら…?
あ…!!)
「あ…あの、レヴ様…!」
「なんですか?」
「あ…あの…遅くなりましたが…白百合、どうもありがとうございました!!」
「喜んでいただけて嬉しいですよ。
リーズさんを元気付けるには白百合が一番だと思ったんです。」
「元気付ける?」
「ええ…サリーのせいできっと不愉快な想いをされただろうと思ったので…」
「そんなこと、何も…」
「サリーは本当に困った奴ですが、悪意はないのですよ。
あれはあれで良い所もたくさんあるのです。
いつかきっとリーズさんにもわかっていただけると思います。」
「……えぇ…」
(…レヴ様は、やっぱりサリーさんのことがお好きなんだわ…
あの白百合も、サリーさんの罪滅ぼしのために下さったんだわ。
馬鹿だったわ…
サリーさんとはずっと一緒に旅をされててこれからも一緒…それだけ考えてもわかりそうなものなのに…)
リーズはまた溢れでる涙を止められなくなっていた。
「リーズさん、どうなさったのです?
何か気にさわるでもありましたか?」
「いえ、なんでもないんです。
私、ちょっと気分がすぐれませんので母家の方に戻ります。」
「大丈夫ですか?
では、お送りしましょう。」
「いえ、一人で大丈夫ですから!」
「リーズさん、待って下さい!」
レヴの言葉も聞かずに、リーズは外へ飛び出した。
レヴが追って来るのに気付き、リーズは木陰に身を潜めた。
やがて、レヴが走り去ったのを見届けると、その場に座り込み声をあげて泣き出した。
「リーズさん!どうしたの?」
「……ジネットさん…私…」
リーズはジネットに抱きついてひとしきり泣いた後、ついに自分の胸に秘めた想いをジネットに打ち明けた。
「…そうだったの…それで…」