魔王のオモチャ
〜 シャーナ 視点 〜
やはり悪魔は強かった…
簡単に倒せる相手じゃないっ…!
『フハハハッ。
苦しめ。嘆け。絶望しろ!!
てめぇは、もう俺から逃げることは出来ねぇよ!!
俺が憎いか?憎くて仕方ねぇだろ?
だがな!!俺はてめぇなんかに殺されねぇよ!!
悔しいか?可哀想にな〜
俺なんかに捕まっちゃって〜
俺を殺したいなら勇者を見つけることだな?
勇者なら俺を倒すこと出来るかもしれねぇからな〜?
じゃあ精々生きてみせろよ
この村の奴等の分までな〜』
「うあぁぁぁあ…っっ!!
お父さん…っ!お母さん…っ!みんなぁぁあ…っ!!」
「……めっ!!ひーめっ!!」
「あっ…な、なに?」
誰か分からないくらい顔が腫れた状態のシュンが私を呼んでいた
「大丈夫?
まあ、俺の方が大丈夫な感じだけど…」
「あなたが勇者を危険なとこに一人で行かせるから悪い」
「でも、これは酷いよぉ〜!!
こんな姿の俺をレディたちが見たら、どんだけ絶望するか…」
「大丈夫
誰かも分からないから
あなたがシュンだと言わなければいい」
「そういう問題じゃないんだよぉ〜」
本当に、うるさいヤツだ…
少しは黙っていて欲しい