魔王のオモチャ
〜 シャーナ 視点 〜
勇者は少しずつではあるけど強くなってる…
力もそうだけど…
心も強くなってきている
これなら、悪魔に心を奪われることはない…
『そうだな〜
でもな、俺らは最初から勇者の心を奪うつもりはねぇよ
そんなんしたらツマラナイだろ?』
「なっ…!」
いつの間にか私の隣にいた魔王がニヤッと笑って言ってきた
私はすぐに剣を持ち魔王に剣を振るったが、避けられた
『そんなもんで俺はやられねぇよ
分かってんだろ?なぁ、シャーナ?』
「…っ…」
分かっている…
魔王を倒すには勇者の剣と…
『まあ、いい
隣の部屋で勇者が気持ちよく眠っていたぞ?警戒心が足りないんじゃないか?』
「……!?勇者に何をした!!」
勇者にはあらかじめ悪魔が部屋に侵入しないようにお守りを渡しといた
そのお守りは魔王にも効くはず…
『何もしてねぇよ。俺だぞ?
お守りなんか俺に効くわけねぇだろ』
「で、でも…あのお守りは…っ!」
効かないはずがない…!
だってあのお守りは…!!