魔王のオモチャ





『勇者、シャーナ…
ハハッ。弓使いのシュンまで仲間にしたか…

そうこなきゃ、面白くねぇからなぁ?』








「何故、私の前に現れた…?

私があなたを殺せないとでも思っているの?」











私は魔王に剣を向け、徐々に魔王に近づいて行った










『思ってるぜ?

まず、俺の部下も倒せないようじゃ
俺を倒すことなんて出来ねぇよ


何故、躊躇っている?
あのとき、お前ならブランを簡単に殺せただろ?

何故、殺さなかった?


まさか、勇者に嫌われたくないからとか思ってるんじゃないだろうなぁ?

勇者に惚れたか?どうだ、シャーナ?』












確かに魔王の言うとおり
あの悪魔たちを簡単に殺せた



だけど…

勇者に見られたくなかった…



本当の私を見られたら…

私は勇者に…











『ハハッ。まさか本気で?
笑わせんなよ。お前はもう恋なんか出来ねぇだろ?



勇者とお前…
誰が見ても釣り合わねぇだろ?なぁ?

本当のお前を知ったら…
勇者はどうするだろうなぁ…?


勇者はお前を殺すかもしれねぇな?』











勇者は私を殺す…
それでもいい

勇者が望むなら、それで…



だけど…!!





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