魔王のオモチャ
魔導士
「ここかーーーっっ!!」
「えっ…!?」
急に部屋の扉が開き、可愛らしい子が杖を持って私の部屋に入ってきた
な、なに…!?
誰…!?
「……あれ…?
悪魔の気配がしたと思ったのに…
まさか!?あなたが悪魔!?」
女の子は、私に杖を向け睨んできた
「ちょっ、ちょっと…っ!!
どうしたの急に…
宿屋なんかに来てさ〜
ハッ!!もしかして…!!
俺の部屋に来たかったとか…!?
まさか、俺を最初から狙ってた……って
……なんで姫がここに…?」
女の子の後ろから見慣れた男が姿を現した
「あなた、悪魔なんですか!?
さっきまでこの部屋に悪魔がいた気配がしています!!
あなた悪魔なんでしょう!?」
「えぇ…っ!?姫、悪魔だったの!?」
なにこの子……?
「………あれ?でもあなたから悪魔の気配がしない…
おかしい…
確かにとてつもなく大きな負の力を感じたんだけど…」
「ふあぁぁあ…
なんだよ、うるさいぞぉ…
何かあったのか、シャーナ?」
大きな欠伸をした勇者がこの騒動で眠りから覚めたのか私の部屋を覗き込んでいた
「あ、あなたは……っ!!」
「……ん?」
「ゆ、勇者様ではありませんか…っ!?」
女の子は驚いたように勇者を見ていた