魔王のオモチャ
「うーん、簡単に言うと…
あの言い伝えって僕が広めたんだよね〜」
「「「……えっ!?」」」
サビトさんの言葉に俺らは驚いた
シャーナは知っていたのか驚きもせず
ただ、サビトさんを睨んでいるだけだった
「僕はちょっと特別でね…
歳はとるけど、そんな簡単に寿命はこないんだよ
てか、寿命ってあるのかな…?
もう自分が何歳なのか分からないけど…
たぶん、一万年くらいは生きてるよ〜」
「「「い、一万年…!?」」」
サビトさんはピエロのメイクをしているから顔は見えないが…
手や身体つきを見たら…
だいたい二十代くらいに見える
「だから、そんな長生きしてるとさ〜
毎日退屈で仕方ないんだよ〜
それで、面白いことないかな?って考えてたら…
あっ、魔王いるんだから…
勇者も必要だよね!?ってなって
他の奴らに噂を流して
もうそろそろ、勇者出せばよくない?って思って
光くんを連れてきたわけ〜」
嘘だろ…
そんな軽い感じで俺は選ばれて連れてこられたのか…