魔王のオモチャ
「勇者…
サビトを今殺したらダメ
コイツは、まだ利用価値がある
あなたが手を汚すことはない
魔王を殺したら、次はサビト…
あなたを私が殺してあげる」
「うわっ…怖いねぇー」
シャーナは自分の剣をとると
ニーナに剣を向けつつ、目はサビトさんを見て睨んでいた
ニーナはシャーナの姿に震えていたが…
サビトさんを必死に守ろうとしていた
「分かったよ
彼を倒したら、僕のとこに来な
相手してあげるよ
まあ、シャーナ…
君が彼を倒せたらって話だけどね?」
「応援してくれてたんじゃなかった?」
「してるさ
だけど彼は歴代の魔王の中でも
一番、力をもった魔王だ
簡単に倒せるとは思えない」
「分かってる…
だから、あなたにこれを作ってもらったのよ
これでアイツを倒すためにね…」
シャーナは首にかけてあるお守りを取り出し、その中から液体が入っている小瓶をサビトさんに見せつけるように取り出した
「魔王との戦い、面白いものを僕に見せてよ?」
「楽しみに待ってなさい」
シャーナはそう言って俺の手を繋ぎ
サビトさんの家を出た