魔王のオモチャ
〜 ニーナ 視点 〜
「サビトさん…」
「ニーナ…
君も光くんたちについて行きな
光くんたちには、君が必要なんだ」
サビトさんは、勇者様に殴られた頬を触り私の顔を見ずに言ってきた
「サビトさん…っ!
わ、私は…っ!!」
「シュンくんだったかな?
ニーナを頼むよ
光くんたちの足手まといになるかもしれないけど…
この子が必要なときが絶対にくる
ニーナをよろしく頼む」
サビトさんは、私の腕を掴むと
チャラ男に私を投げ飛ばした
チャラ男は何も言わず…
ただ黙って私の腕を引いて外に出した
「ニーナ、頑張ってね!
僕を少しでもいいから楽しませてね!」
「サビトさん……」
そうですね…
あなたは、そういう人ですよね…
私を拾ったのだって…
ただの気まぐれですもんね…
分かりました…
私はあなたのために魔王を倒します!
倒したら、いっぱい褒めてくださいね?
シャーナさんに魔王は譲らない
私が魔王を倒す
もちろん、サビトさんを殺させない
私にとって、サビトさんは大事な人だから…