魔王のオモチャ
『ま、待ちなさいよ!!
それはズルいわ!!
ま、魔王〜
私、あの男に傷つく言葉を色々言われたのぉ…
私、もう…
立ち直れそうにない…
お願い、魔王…
私を慰めてぇ……』
『あ?ああ…慰めてやる
後から、お前の部屋に行ってやるから…
待ってろ』
『ほ、ホント!?
嬉しい…っ!魔王、愛してるわ〜♡』
マーリもギーラと同じように魔王に抱きつくと、ギーラの身体を押して
魔王の身体を一人占めすると、ニヤッと笑ってきた
『おいおい!魔王…それはねぇだろ!
俺は、コイツらより
すっげぇ、心も身体も傷つけられたんだぞ!?
全て見てたんなら
俺が、一番傷ついてることくらい分かるだろ!?
俺を優先しろよ!!』
『あ?ああ…はいはい
お前を優先してやるよ』
『言っておくが、魔王の部屋で血をもらうからな?
俺の全て見てたんなら……
俺もお前の全てを見せてもらうからな?』
『分かった分かった
俺の部屋を全て見せてやるから』
ブランは、マーリの身体を押すと
魔王の肩を抱いて、顔を近づけ耳元で囁いていた
魔王はブランの言葉の意味を理解していなく、ブランはガッカリしていた
『僕が優先だよ!』
『いや、私よ!!』
『俺だっての!!』
『あー、もう!うるせぇ!!
後から一人ずつ血を与えてやるから待ってろ!!』
魔王は三人に囲まれて腕や肩を引っ張られ、イラついたのか三人を引きはがして
部屋から出ようとしていた
魔王が扉を開けようとした瞬間……
勝手に扉が開いて、魔王は驚いた顔をして立ち止まっていた
「あらら……
やっぱ、こういう感じになっちゃったか…
折角、勇者に魔王に勝つために
色々してあげたのにな〜」
『………誰だ、てめぇ』
扉の向こうから誰かがいて
魔王はその人物を睨んで低い声を出していた
あ、あれは……!!