魔王のオモチャ
「ど、どこまで行くんだよ……」
シャーナそっくりの女の子は、街から出て近くの山に入り足を進めていた
幼いからなのか元気があり、疲れを感じさせていなかった
しばらくすると、小さな家があり
シャーナそっくりの女の子は、その家を見つけると微笑んで、家に近づいた
家のドアをノックすると、ドアが開いて
女の子と同じくらいの年の幼いながらも綺麗な顔をした男?女?分からないが、そんな子が出てきた
あ、あれ……?
あの顔……誰かに似てるような……
「グレンダ!な、なんでここに…っ!?
ひ、一人で来たのか…っ!?危ないだろ!?」
「逢いたかったわ…っ!トヨ…っ!」
シャーナそっくりの女の子は、狼狽える
たぶん…男の子?に抱きついて微笑んでいた
「グレンダ………
お、俺も逢いたかった……けど…
危ないだろ。もうこんなことしないでくれ
女の子が一人で来るような場所じゃないんだから……」
「心配してくれるの…トヨ…
大丈夫よ、私は強いから!
私より、トヨの方が危ないわよ!
私なんかより、綺麗な顔をしているんだから!」
「…………俺は男だから大丈夫なんだよ!
キモい奴等がいたら、すぐにブチ殺すから!
グレンダもキモい奴等がいたら、すぐに俺に教えろよ!
俺がブチ殺してやるからな!」
「トヨ………」
幼い二人を見ていて、俺はなぜか微笑んでしまった
小さな二人の恋がとても初々しく思えたからなのだと思う