魔王のオモチャ
『勇者…っ!』
『シャーナ!!動くんじゃねぇ!!』
『……っ!』
シャーナが勇者を助けようと俺に向かってきた
俺は、勇者と俺の戦いの邪魔をさせないためにシャーナに命じた
シャーナは俺の言葉で身体が動けず
その場に立ち竦んでいた
「グッ……」
『…………オヤジ、てめぇ
コイツに俺のことを話しただろ』
俺は、勇者の首を少しずつ絞めながら
オヤジを見て睨んだ
『話したよ〜?
あれ?ダメだったぁ?』
オヤジは、いつものへらへらとした笑みで俺に言った
『……………オヤジ、てめぇ
俺に殺されてぇのか』
『えー、殺されたくないなー』
オヤジは、自分が殺されるかもしれない状況なのに平然と笑っていた
『眷属だから俺を縛れると思うなよ
その気になれば、てめぇをいつだって殺せるんだからな』
『じゃあ、やってみる?
別に僕はトヨと戦ってあげてもいいけど?
トヨがいくら強くても
僕には勝てないよ
僕はトヨみたいに力は強くなくても
技術で勝ってみせるからね』
オヤジは、笑ったまま
目を細めて俺に忠告してきた