魔王のオモチャ
「サビトさん!どういうことですか!?
サビトさんが悪魔だったなんて……っ!」
家に戻ると………
テーブルの上に、いつもどおりの豪華な食事が置いてあったが……
ニーナが僕を見た瞬間に椅子から立ち上がり声をかけてきた
あーあ……
ニーナのこと、すっかり忘れてたよ〜
「ニーナ。僕が嫌なら家を出て行けばいいよ
今のニーナなら、一人でも生きていけるし
勇者もニーナの力になってくれると思うよ?」
僕は、椅子に座ると
目の前の豪華な食事を食べ言った
「わ、私が……
サビトさんを嫌いになるわけないじゃないですか……っ!」
そういうと思ったよ……
ニーナ、君は僕に好意を抱いているからね……
でも正直、ニーナの気持ちは受け止められない
可愛い僕の遊び道具としか思えないんだよ
「じゃあ、ニーナが僕に怒る必要ないんじゃない?」
「怒ってません」
「声が怒ってる」
僕がニーナにそういうと……
ニーナは、一呼吸して椅子に座り自分の作った料理を食べ始めた
「………………怒ってはいません…が……
私に正直に話してほしかった……
私は、今……裏切られた気分です…」
「正直ってなに?
僕は悪魔だから、僕の側にいない方がいいよ〜とか言ってほしかったの?」
「違います…っ!
そういうことじゃありません!
私は、サビトさんが悪魔でも……
離れていきません。側にいます!」
「じゃあ、どういう意味〜?」
人間って……
何が聞きたいのか、何を言ってほしいのかハッキリ分かりやすく言ってほしい
僕は、トヨたちみたいに元人間じゃないから……
人間の気持ちなんて分かるわけない
遠回しに言われて……
僕が理解すると思う?
「はいは〜い
謝ればいいんでしょう〜?
ゴメンね」
「話を終わらせようとしないでください!」
「じゃあ、もうなんだよ〜
僕に何って言ってほしいんだよ〜」
ニーナって、小さい頃は純粋で可愛かったけど……
今は、捻くれた女になってしまっている
トヨと同じで可愛いくな〜い