魔王のオモチャ
〜 光 視点 〜
「ニーナ……」
「勇者様…っ!?な、何故ここに!?」
家から出て来たニーナは、涙を流しながら驚いた様子で俺を見てきた
俺は、ニーナの様子から何があったのか分かり、そのことに触れないようにニーナに話しかけた
「勇者様……
今日は……女王様から褒美をもらう日では?
何故、このような所に……
シャーナさんは、一緒ではないのですか……?」
「うん、そのことなんだけど………
女王様に会いに行く前に、やりたいことがあってさ……
俺は、それが出来ないから……
ニーナに手伝ってもらおうと来たんだ
シャーナには、内緒で……」
「シャーナさんには、内緒?
何をする気ですか……勇者様…」
「ゴメン。説明してる暇はないんだ
今から魔界に行くよ」
「えっ…?えぇっ!?ま、魔界に!?」
俺は、大きな声で驚くニーナの口を手で抑え、シーと指を立て言った
ニーナは、それに気づき頷いたので
俺は手を離し、ニーナの力で魔界にワープした