魔王のオモチャ





〜 光 視点 〜









「ニーナ……」



「勇者様…っ!?な、何故ここに!?」









家から出て来たニーナは、涙を流しながら驚いた様子で俺を見てきた

俺は、ニーナの様子から何があったのか分かり、そのことに触れないようにニーナに話しかけた









「勇者様……
今日は……女王様から褒美をもらう日では?

何故、このような所に……
シャーナさんは、一緒ではないのですか……?」







「うん、そのことなんだけど………
女王様に会いに行く前に、やりたいことがあってさ……

俺は、それが出来ないから……
ニーナに手伝ってもらおうと来たんだ


シャーナには、内緒で……」







「シャーナさんには、内緒?
何をする気ですか……勇者様…」





「ゴメン。説明してる暇はないんだ
今から魔界に行くよ」




「えっ…?えぇっ!?ま、魔界に!?」










俺は、大きな声で驚くニーナの口を手で抑え、シーと指を立て言った

ニーナは、それに気づき頷いたので
俺は手を離し、ニーナの力で魔界にワープした





< 201 / 226 >

この作品をシェア

pagetop