魔王のオモチャ
救出作戦実行
ギーラたちと話をした後……
俺とニーナは、シャーナとシュンがいる女王様の城に向かった
「どこに行っていたの、勇者」
「そうだよ、ニーナちゃん〜
俺、ニーナちゃんが来るのずっと待ってたんだよ〜♪」
思っていたとおり、シャーナは俺が宿から抜け出したことに気づいて怒っていた
シュンは相変わらずで、ニーナはシュンの言葉を無視していた
「ゴメン……
ニーナを迎えに行ってた…….
ニーナも俺らと一緒に戦った仲間だからさ
褒美を受けるのは、ニーナも一緒だと思って……」
「そう……
なら、いいわ」
シャーナは、魔王との戦いで負傷した俺の身体を気遣って、こんなに怒ってくれてるんだと思うと……
俺は、少し嬉しくなった
シャーナは、ツンデレだからなぁ……
怒っていても、心の中では俺を想っていてくれるから……
俺もシャーナを好きになったんだよな…
「いやいや、良くないでしょう!
俺がニーナちゃんを迎えに行ってあげたかったのにぃ!!
王子様のように迎えに行ってあげたかった〜!!」
「ご、ゴメンな……シュン」
「もぉ!ちょっとは、俺に気を遣ってよ!
勇者ちゃん!」
「キモいです」
「酷いよぉ、ニーナちゃん!」
まあ、コイツらはこんな感じだから
俺もシャーナも何も言わず、女王様が待つ城の中に足を進めた
城の中に入ると、すぐに女王様がいる部屋に案内された
部屋の中に入ると、俺たちを見てニコッと笑う女王様と無表情な大臣がいた
「よく来てくれました、勇者様とその仲間の皆様
今回は、本当に魔王の手から世界を救っていただきありがとうございます
大臣」
「はい、女王様」
女王様は、大臣の名を呼ぶと
大臣は、別の部屋の扉を開け
その扉から、たくさんの金や本
色んな財宝が、部屋一面に置いてあった
「うわー、すげぇー」
シュンは、ヒューと口笛を吹き
小さくそう言った
俺もシュンと同じで
目の前にある財宝を見て言葉を失った