魔王のオモチャ
『シャーナ殿
本当にこの男が勇者なのですか?
私には普通のそこらにいる男に見えますが?』
大臣は俺を馬鹿にしたように見て言った
なんだよ、このオヤジ!
そこらにいる普通の男で悪かったな!
「間違いありません
予言のとおり、異世界からきたという服装をしておりますし
それに……
背中に紋章がありました」
『本当ですの⁉︎』
「はい。
では、今お見せいたします」
「ちょ、おい…っ!」
女は俺を後ろに向かせ
また、服を捲った
『本当だわ…
これは勇者の証
言い伝えは、本当だったのね……』
「もういいだろ!離せよ!」
いつまで、他人に裸を見せなければならないんだよ!
男でも羞恥心くらいはあるんだからな!
でも、勇者の証…
俺の背中にあるのか…?
『女王陛下!喜ぶのは早いですぞ!
言い伝えのとおりなら、勇者が現れる日……
魔王も眠りから目覚めるということ!
魔王が復活するのですぞ!」
言い伝え?
どういうことだ…?
勇者が現れたら魔王が目覚める?
俺が現れるまで魔王はいなかったのか?