魔王のオモチャ
『はあ〜
久しぶりだな、お前ら』
『『『……!!魔王っ!!』』』
扉があった場所を向くと
僕らが会いたがっていた、変わりない
美しい魔王が立っていた
『魔王〜!
会いたかったわ〜!!
私、ずっと魔王のこと考えてて……
夜も眠れなかったんだから!』
『おい、抜け駆けするな!
魔王、俺もお前だけを想っていた!
勝手に消えんなよ』
二人は、一瞬のうちに
魔王の側に行き抱きついたりキスしようとしていた
『お前ら、相変わらずだな…』
魔王は苦笑いしたあと
二人を引き剥がして、魔王専用の椅子に座った
『お前ら、あの約束破ってねぇだろうな?』
魔王は鋭い目つきで僕らに言った
『魔王の命令に逆らうヤツなんていないですよ
魔王は僕ら悪魔を使役出来るんですから
逆らおうとしても、逆らえません』
僕はフッと笑い魔王の側に跪き頭を下げた
二人も僕と同じ魔王に跪いた
魔王は悪魔を支配している
魔王の言葉に悪魔は逆らえない
冗談で言った言葉なら逆らうことは出来るが、本気で言った言葉は逆らうことは出来ない