魔王のオモチャ
「し、シャーナ…
どうしてここに…?」
「……洞窟に行った奴等がいるって街の人たちに聞いたの…
もしかしたら、あなたたちかもしれないと思ってきてみれば…
やっぱり、あなたたちだった」
シャーナは振り向きもせず
ただ、ギーラたちを睨んで剣を向けていた
し、心配して来てくれたのか…?
いや、でもシャーナはこんな俺にガッカリして、俺らから離れたんだ…
心配なんて…
「本当によかった…
勇者が生きてて…」
シャーナの顔は見えなかったが…
ただ、声は安心したように聞こえた
『このクソ女ぁ…
俺に傷を負わせやがって…
ブッ殺してやる…っ!!』
「勇者下がって!」
ギーンッ!!!
ブランの腕とシャーナの剣がぶつかった
シャーナはブランの攻撃を全て避けていた
「す、スゴイ……」
これがシャーナの実力…?
凄すぎる…
『調子に乗ってんじゃねぇぞ、クソ女ぁ!!』
「…う…っ…!!」
「シャーナ!!」
ブランはシャーナに苛ついたのか
力を使ってシャーナを吹き飛ばした