魔王のオモチャ





「…に、逃げて…勇者…!

ここは、私が…っ…」








「嫌だ!!

シャーナを置いていけるわけないだろ!!」










シャーナを置いて逃げるなんて…

俺には出来ないっ!!










「いいから逃げて!!
私は、一人でも大丈夫だから!!

お願いだから、逃げて!!」








「嫌だ!!

シャーナも一緒じゃないとダメだ!!」











シャーナはどうにか俺を出口に向かわせようとしていたが、俺はシャーナから離れなかった









離れるわけにはいかないんだ!!










「ブランっ!!いいのか!?
俺を殺すことになるぞ!?」





「な、なにを…」










俺はシャーナの前に立ち
怒り狂うブランの目の前に立ちはだかった










ブランは俺を殺せないはず…

俺を殺せば、魔王の命令に背くことになるからな…





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