魔王のオモチャ
「ど、どうしたんだ…?」
俺、シャーナに何かした!?
シャーナの態度が急に変わったから
俺はシャーナに、また嫌われたのではないかとビクビクしていた
「ここからは行けない…
ここからは勇者しか通れないの…」
「えっ…?」
「結界が張ってある…
勇者以外の部外者は結界の力で入れないようになっているの…
だから、ここからは一人で行って…」
結界…?
俺には、結界なんて見えないけど…
「勇者…
あなたが本物であって欲しい…
信じてるから…」
「シャーナ…」
もう、シャーナをガッカリさせたくない
俺が本当に勇者なのか分からないけど…
シャーナに信じてもらえるだけで、なんでも出来そうな気がする
「待ってて、シャーナ…
勇者の剣を手に入れて帰ってくるから…」
俺はそうシャーナに言って、洞窟の中を一人で歩いて行った