【短23P】 オレンジ


「ごめん、冗談やで!ほんま、ごめん。
めっちゃにあってるから!」


私は後を追った。
急にクルッとドア寸前で振り返った颯汰はニカッと笑って「騙してみた☆」と。


はい!?
もー、嫌なドッキリ。


その場を黙って見守っていた美沙子が、「あんなぁ…!」と怒る。


「み、美沙子?」

「…なんもないで、穂乃香。」


ツン、とした態度はなにかあるに決まってる。


「なんやお前。」と颯汰は美沙子を睨む。


「別に?」

「…あ''?」

「言ってほしいの?そーゆうしょうもない冗談はシャレになんからウザイって。」


そんなに言わんでも…


「俺は穂乃香と話してんだよ。
お前なんかに冗談もなんも視界にも入ってへん」


う、わー。
なんでこんなに2人仲悪いの?


「あのあのあのあの」

私は焦って2人のあいだにはいり、バチバチとなってるような視線を私に向けた。

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